英語で「お昼ご飯」は一般的に lunch と表現しますが、そもそもこの言葉はどこから来たのでしょうか?
また、他のヨーロッパ言語ではどう表現されるのでしょうか?
今回はなぜお昼ご飯を英語でlunchというのか解説していきます!
なぜお昼ご飯はlunch?
実はlunchは省略された形で、lunchの正式な単語はlunchoenです。
ランチョンマットなどでお馴染みのluncheonですが、lunchよりもフォーマルな場面で使われることが多く、お昼ご飯というよりも昼食会といった意味合いがあります。
luncheonの由来については諸説ありますが、もともとお昼ごろの飲食のことを意味する言葉nuncheonがluncheonのもとになっているといわれています。
またこの他にも、フランス語のloucher(斜めに立つ)から派生したlunch(軽食)が由来であるという説もあります。
このようにもともとluncheonと呼ばれていましたが、 短くカジュアルに lunch と呼ばれるようになり、現在では正午頃に食べる「昼食」として世界中で定着しました。
他のヨーロッパ言語では「昼食」をどう表現する?
英語の lunch 以外にも、ヨーロッパの言語にはさまざまな「昼食」の呼び方があります。違いや語源を比較してみましょう。
◯フランス語:déjeuner
- 語源:古フランス語 desjeuner(絶食をやめる=朝食をとる)
- 英語の「breakfast」と由来が似ています。現代では「昼食」の意味に変化し、朝食は petit déjeuner(小さな食事)と表現されます。
◯ドイツ語:Mittagessen
- 直訳:「正午の食事」(Mittag = 正午、Essen = 食事)
- 日本語のように「時間帯+ご飯」と表現します。
◯イタリア語:pranzo
- 語源:ラテン語 prandium(午前の軽食)
- 昔は朝の軽食を指していたが、時代とともに「昼食」へと変化しました。
◯スペイン語:almuerzo
- 語源:ラテン語 admordium(ひと口かじること)
- 地域によっては午前中の軽食を指すこともあります。
このように、多くの言語で「昼食」は「正午ごろの主な食事」や「朝の絶食を終える食事」という文脈で語源が発展しており、英語の lunch とは異なっていることがわかります。
英語学習における語源の重要性

英単語の語源を理解することは、語彙力の向上に非常に役立ちます。
語源を知ることで、単語の意味や使い方をより深く理解でき、記憶にも残りやすくなります。
今回の場合、例えばbreakfastのつづりを忘れてしまっても、「断食を破るという意味だからbreakとfastだ!」と思い出すかもしれませんし、breakfastと関連して「fastの他の意味」や「動詞にする際にはenをつけてfastenにする」といったことを合わせて覚えると、英検やTOEICなどの語彙や品詞の問題に役立ちます。
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「お昼ご飯=lunch」と覚えるだけでなく、その語源や他言語との違いまで知ることで、英語の背景にある文化や言語的な広がりを感じることができます。
英語だけでなく、ヨーロッパの言語では「昼食」にもバラエティ豊かな表現があり、それぞれの文化の食習慣や言葉の歴史が反映されています。
語源や似た単語の違いに目を向けると、英語学習がもっと楽しく、深くなるはずです!