こんにちは!いしゅーです!
日本を含む多くの国では、距離を表す際はメートル、重さを表す際はグラムを用いますよね。
しかし、アメリカではメートル・グラムではなくヤード・ポンドを使用しています。
これはいったいなぜなのでしょうか?
今回はなぜアメリカはヤード・ポンド法を使っているのか解説していきます!
ヤード・ポンド法とは?
ヤード・ポンド法とは、アメリカやごく一部の国で使われている計量単位のシステムです。
ヤード・ポンド法はもともとイギリスの標準単位であり、イギリスやイギリスの植民地であったアメリカなどで使用されていました。
しかし、国ごとに計量単位が異なるのは不便であり、この問題を解消するために「フランスで誕生したメートル法を使おう」というメートル条約が1875年に締結されました。
この条約によりヤード・ポンド法を使用していたイギリスを含むほとんどの国がメートル法を使用することになりました。
*イギリスではメートル法だけでなくヤード・ポンド法を併用しています。
アメリカはなぜヤード・ポンド法?
先ほど述べた通り、計量単位を統一しようとメートル条約が締結されたのですが、アメリカではなぜヤード・ポンド法が使われているのでしょうか?
実は、アメリカ政府は過去に何度もメートル法の導入を試みていましたが、あまりにもヤード・ポンド法が馴染みすぎているため企業や国民から反発され、いまだにメートル法を導入できていません。
(メートル法を推奨するにとどまっています。)
アメリカは18世紀~19世紀に急速に発展した国であり、建設や農業などアメリカのあらゆる分野がヤード・ポンド法に基づいて構築されました。
その後アメリカは一気に世界一の経済国になりましたが、国内のすべてがヤード・ポンド法に基づいているので、これをすべてメートル法へ変更しようとすると莫大な費用が掛かってしまいます。
また、教育の分野でもヤード・ポンド法が教えられているので(メートル法も教えられています)、ヤード・ポンド法の方がより身近な存在になっています。
このように、アメリカがメートル法ではなくヤード・ポンド法を使っている理由は、
・様々な分野でヤード・ポンド法が基盤になっている
・日常に馴染んでいる
・費用が掛かる
・混乱を防ぐため
となっています。
国際化といえども、日常になってしまったものを変更するのはとても難しいことが分かりますね。
そう思うと、日本が明治期に暦を太陰暦から太陽暦に変更したのはすごいことだったんだなと感じました。