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【英語雑学!】なぜイギリスには北アイルランドが含まれているの?

【雑学】なぜイギリスには北アイルランドが含まれているの? 雑学

こんにちは!いしゅーです!

突然ですが、皆さんはイギリスの正式名称をご存知でしょうか?

イギリスは日本だけの呼び方であり、正式名称は「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(United Kingdom)」となっています。
グレートブリテンはイギリス本島の名称で、北アイルランドと合わさってグレートブリテン及び北アイルランド連合王国となっていますが、なぜアイルランド全体ではなく北アイルランドのみがイギリスなのでしょうか?

今回はなぜイギリスに北アイルランドが含まれているのかを解説していきます!

なぜ北アイルランドがイギリスに含まれているのか?

まずはイギリス(イングランド)とアイルランドの歴史的な関係を見ていきましょう。

イギリスはローマ帝国の支配の後、ゲルマン系であるアングロサクソン人がイングランド王国を建国したことが起源となっています。


それに対して、アイルランドはケルト系の民族でカトリックを信仰しており、隣の島のイギリスとは異なる文化を形成していました。
地理的要因もありローマ帝国の支配やゲルマン民族の移動を受けることはありませんでしたが、12世紀以降にアングロサクソン人が移住してきたことにより他の人種や文化がアイルランドに入ってくるようになりました。

その後1642~1649年に起こったピューリタン革命の時期にアイルランドでカトリック教徒がプロテスタント教徒を殺害したことから、イングランドのクロムウェルによるアイルランド征服が行われ、アイルランドの植民地化が始まることになります。
(同じような時期にウェールズやスコットランドもイングランドにより侵攻されています)

17世紀後半~18世紀にはフランス革命が起きたことも影響しアイルランドで民族運動が起きましたが、イングランドは1801年にアイルランドを併合して「グレートブリテン及びアイルランド連合王国」とし、無理やりアイルランドを取り込みました。
しかし、文化や宗教の違いからアイルランドでは自由を求め20世紀には独立運動が激化するようになり、ついにはイギリスとアイルランドで戦争が起きてしまいます。
20世紀前半のアイルランド問題は複雑でありとても長いので少し省略しますが、プロテスタント系が実権を握っていた北アイルランド以外のアイルランドは1949年に正式にイギリス連邦から離脱しアイルランド共和国が誕生しました。

これで解決したかと思いきや、イギリス領にとどまった北アイルランドではカトリック教徒への差別・弾圧が起きるなど宗教対立が引き続き起きてしまい、北アイルランドだけでなくロンドンなどでもデモや暴動が起きるようになります。
1998年のベルファスト合意によってようやく宗教的・政治的対立に終止符が打たれ、平和と安定がもたらされるようになり現在のイギリスになりました。

ベルファスト合意とは・・・ベルファスト合意(グッド・フライデー合意とも呼ばれます)はイギリス政府とアイルランド共和国政府の間で結ばれた北アイルランド紛争に関する合意。
この合意によりアイルランドは北アイルランドの領有権を放棄し、帰属問題については北アイルランドの住民に選択の自由が与えられました。

まとめ

まとめ
  • イングランドとアイルランドは民族や宗教など大きく異なっていた
  • ヨーロッパでプロテスタントが誕生し、その後イギリスで宗教革命がおこる
  • イギリスによるアイルランド植民地化が始まり、1801年に併合し「グレートブリテン及びアイルランド連合王国」となる
  • イギリスとアイルランドによる対立が激化し、プロテスタント系であった北アイルランド以外の部分が1949年にアイルランド共和国として独立
  • 北アイルランドでは激しい宗教対立が起きていたが(1960~1990年代)、ベルファスト合意により対立が治まった
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