こんにちは!いしゅーです!
2024年に大谷翔平選手がメジャーリーグ初のDHでMVPをとったことが話題になりましたね!
野球のポジションには、ピッチャーやキャッチャーの他に内野(ファースト、セカンド、ショート、サード)と外野(ライト、センター、レフト)があり、リーグによって打撃専門のDHがあります。
「リーグによって」という言葉をつけていますが、実はメジャーリーグも日本プロ野球もリーグによってDHが有ったり無かったりします。
例)
日本プロ野球の場合
・「セントラル・リーグ」・・・DH無し
・「パシフィック・リーグ」・・・DH有り
メジャーリーグの場合
・「アメリカン・リーグ」・・・DH有り
・「ナショナル・リーグ」・・・DH有り(2022年からDH無し→DH有りに変更)
なぜDHはリーグによって有ったり無かったりするのでしょうか?
また、このDHはどのような意味なのでしょうか?
今回は野球のDHについて解説していきます!
DHとは?
DHの意味
DHは「designated hitter」の頭文字をとったものであり、日本語で「指名打者」と呼ばれています。
*英単語解説
・designated・・・「指定された、任命された」
・hitter・・・「打者」
ピッチャーの代わりに打つ人を指定してその選手がバッターを代行することから、DH(指名打者)と呼ばれるようになりました。
DHは守備に就く必要がないため、パワーがある選手やヒットを打つ能力が高い選手がDHに選ばれる傾向があります。
なぜDHが誕生した?
メジャーリーグのアメリカン・リーグで誕生
今ではメジャーリーグはアメリカン・リーグとナショナル・リーグ共に人気がありますが、1970年代前半のアメリカン・リーグはあまり人気が無く12チーム中9チームが年間観客動員数100万人を割るような状況でした。
当時アメリカン・リーグではピッチャーの成績が良く、バッターの成績が軒並み低くなってしまったことが人気が無かった理由の1つにあげられています。
確かに野球のような点が入りやすいスポーツで点が入らない試合を見るのは面白くないと感じてしまいますよね。
この状態に危機感を覚えたMLB会長や球団オーナー達は、野球の試合をよりエキサイティングにするため、ピッチャーの代わりに強打者を置いてより点が入るようにしようとDH制度を導入しました。
つまり、ヒットやホームランが多く出るようにして野球(特にアメリカン・リーグ)の人気を回復するための策としてDHは誕生しました。
長い間、アメリカン・リーグのみDH有りでナショナル・リーグはDH無しでしたが、2022年からナショナル・リーグでもDH制度が導入されることになりました。
ちなみに、2024年現在大谷翔平選手が所属しているロサンゼルス・ドジャースはナショナル・リーグ所属と、2年前まではDH制度がありませんでした。
日本でのDH導入
日本でDH制度が導入されたのは1975年と、アメリカン・リーグがDH制度を導入した2年後となっています。
メジャーリーグと同様、実は日本のプロ野球も巨人や阪神が所属するセントラル・リーグとパシフィック・リーグでは、人気の差は歴然でした。(セントラル・リーグの方が圧倒的に人気でした。)
人気が低迷していたパシフィック・リーグは、DH制度の導入に成功して人気が向上したアメリカン・リーグを参考にして1975年からDH制度を導入しました。
結果的にはパシフィック・リーグの人気向上にはなりませんでしたが、リーグの平均打率の向上や投手の完投数の増加など、DH制度を導入したことで選手の成績は向上しました。
パシフィック・リーグの実力が向上したことから「人気のセ・実力のパ」と呼ばれるようになり、DH制度はパシフィック・リーグの特徴の1つとなっています。
特にここ20年の日本一の回数はパシフィック・リーグが14回、セントラル・リーグが6回とパシフィック・リーグが大きくリードしており、「セントラル・リーグもDH制度を導入するべきだ!」といったような意見も出ています。
また、大谷翔平選手やダルビッシュ有選手、田中将大選手、菊池雄星選手など近年メジャーリーグで活躍している(していた)日本人選手の多くはパシフィック・リーグ出身と、パシフィック・リーグの実力の高さが話題になっています。
(もちろん、松井秀喜選手や黒田博樹選手、上原浩治選手、鈴木誠也選手などセントラル・リーグ出身でメジャーリーグで活躍した選手はたくさんいます。)
まとめ
いかがでしたでしょうか?
DH制度はリーグの人気向上の策として、メジャーリーグではアメリカン・リーグが、日本ではパシフィック・リーグが導入していました。
現在はメジャーリーグは両リーグともDH制度を導入していますが、日本ではセントラル・リーグはDH制度を導入していないのでリーグ間で制度の違いを楽しむことができます。
特に交流戦ではDH有り・無しの両方を楽しむことができるので、興味を持った方はぜひ見てみてはいかがでしょうか!