RPGゲームの技で”ドレイン”というワードがつく技を見たことはありませんか?
例えば、ポケモンにはギガドレインやドレインパンチなどドレインがつく技がいくつもあり、これらの技は相手のヒットポイントを吸収して回復するので「ドレイン=吸い取る、吸収する」というイメージを持っている方も多いのではないかと思います。
しかし、ドレイン(drain)を辞書で調べてみると「下水管、流れ出る」が主な意味となっており、ゲームのような「吸い取る、吸収する」という意味は含まれていません。
なぜゲームで使われるドレインは相手のポイントを「吸い取る、吸収する」といった意味で使われているのでしょうか?
今回はそんなドレイン(drain)という単語を紹介していきます!
なぜゲームでは「ドレイン=吸い取る、吸収する」となった?
もう一度、ドレイン(drain)の意味を確認しましょう!
ドレイン(drain)には「流れ出る、排水する、下水管」という意味があり、名詞・動詞どちらも「水が流れ出る」といったニュアンスを持っています。
しかし、先ほども述べましたが、ポケモンなどのRPGゲームではドレインを「吸い取る、吸収する」といった意味でよく使われており、「水が流れ出る」とは反対の意味のように感じます。
なぜゲームのドレインは「吸い取る、吸収する」となっているのか明確な理由はわかっていませんが、諸説あるのでそれらを紹介していきます。
1つは、ドレイン(drain)が持つ「流れ出る、下水管」以外の意味である「枯渇させる、飲み干す、弱らせる」といったあまり使われていない用法が由来になった説です。
ドレインは主に「水が流れ出る」というニュアンスで使われますが、この他に水が流れた後の状態である「枯渇させる、弱らせる」という意味で使われることがあります。これが「(相手の体力を)枯渇させる」→「吸い取る、吸収する」となったのではといわれています。
もう1つは、「流れ出る」という意味を「(相手の体力から力を)排出させる」として使っているという説です。
これは、ドレインの意味である「流れ出る」を、相手の体力やポイントを「相手の体から流れ出す」と解釈して使用している説になります。
どちらの説も元の意味そのままではなく解釈を加えて使用しているため、「吸い取る、吸収する」といったゲーム独自の意味としてドレインが定着しました。
ちなみに、1981年発売のゲーム「ウィザードリィ」にはすでにドレインがつく技が存在しており、「ドレイン=吸い取る、吸収する」の歴史は40年以上あることになります。
このゲーム以外(FFやポケモンなど)でもドレインがつく技が登場しており、ほとんどの人はドレインという言葉をゲームで覚えるため間違った使い方が広まっています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ゲームやアニメに触れていると、ドレインを「吸い取る、吸収する」と訳したくなりますが、大学受験やTOEICでは「下水管、排水管」や「流れ出る、廃水する」の意味で登場することがほとんどなので注意が必要です。
ゲーム以外ではなかなか見ない単語でつい間違いがちなので、試験に出てきた際には注意しましょう!