「英単語を覚える」という学習は、英語を勉強している方ほぼ全てが経験していると思います。
リーディング・リスニング・スピーキング・ライティングのどれをとっても単語力が不足していると習得ができないので、英単語を覚えることは英語学習の基礎を作るといっても過言ではないかもしれません。
そんな英語の基礎とも言える英単語を覚えるためには単語帳が必須になりますが、この単語帳をなんとなくで選んでしまってはいませんか?
「英単語ターゲット」「DUO3.0」「キクタン」などたくさんの単語帳がありますが、それぞれ特徴や強みが異なり、選び方を間違えると学習効率が大きく下がってしまう可能性があります。
今回は、人気の英単語帳を徹底比較し、学習目的やレベル別におすすめを紹介します。
あなたに最適な一冊を見つけ、語彙力アップを加速させましょう!
語彙力アップに単語帳選びが重要な理由
「単語帳に収録されている英単語はどれも似たり寄ったりだから、どれを選んでも同じ」と思いがちですが、実は英単語帳によって想定している学習方法は異なっています。
例えば、短い英文に複数の重要語・熟語を埋め込んで文章で覚える『DUO 3.0』や、英文読解を通して語彙と英文読解を同時に学べる『速読英単語(速単)』や『英文で覚えるターゲットR』など英単語帳によって特徴はさまざまです。
さらに復習サイクル、音声・アプリ対応、例文の実用度など細かな違いも「覚えやすさ」と「続けやすさ」に影響します。
自分の学習スタイルやレベルに合った単語帳を選ぶことで、効率よく語彙力を伸ばすことができます。
単語帳を選ぶ前に押さえたいポイント
目的に合っているか
英単語帳を選ぶ際は、目的に合った内容かどうかを最優先で確認しましょう。
例えば、大学受験なら「頻出単語を効率的に網羅できる」ターゲット1900やシステム英単語が定番である一方、TOEIC対策ならビジネス英語や日常会話に特化した単語が重要で、TOEIC L&Rテスト専用の単語帳が効果的です。
さらに、受験やTOEIC以外に英会話や留学準備に興味がある方は、実際に使えるフレーズを例文と共に学べるDUO 3.0やキクタンシリーズが向いています。
自分自身のゴールに合った単語帳を選ぶことで、より効率よく最短で成果に直結する学習が可能になります。
適したレベルかどうか
自分の英語力に合っていない単語帳を選ぶと、学習が苦痛になり続きません。
例えば、英語初級者の方が難関大学向けの単語帳を使うと、知らない単語ばかりで挫折しやすくなります。逆に中・上級者が基礎単語中心の本を選ぶと、すぐに物足りなくなり学習効果も薄くなります。
まずは自分が6〜7割は理解できるレベルの単語帳を選び、そこから少しずつ難易度を上げていくことがベストです。
また、単語帳の「掲載語数」や「想定レベル(高校〜大学受験、TOEIC 600〜900点など)」を確認して、目標スコアや試験に適合しているかを見極めることが重要です。
学習スタイルとの相性
単語帳には、ただの単語リスト型から、例文や長文を通して覚えるタイプまでさまざまな形式があります。
例えば、例文ごと暗記して「使える語彙」を増やしたいならDUO 3.0、読解力と語彙力を同時に鍛えたいなら、英語長文の中で覚える速読英単語(速単)や英文で覚えるターゲットRが向いています。
自分の学習スタイルに合わない単語帳を選ぶと学習の習慣化が難しくなるため、「自分がどの方法なら継続できるか」を基準に選ぶことが成功のカギです。
人気単語帳を種類別に比較!おすすめ5冊
単語リストでとにかく暗記を重視!
『英単語ターゲット1900』
『英単語ターゲット1900』は独自の大学入試データベースを使って、英単語を「出る順」にまとめたものになります。
100語ごとに区切ったリスト形式なので、英単語を何度もみて覚える暗記に向いています。
『英単語ターゲット』は大学受験レベルの1900の他に中学〜高校レベルの1200や高校〜大学受験レベルの1400、英熟語編などさなざまなレベルに対応しているほか、単語の問題集や書き覚えノートなど関連教材が豊富で非常に使いやすいと評判です。
『キクタン』
『キクタン』シリーズは英辞郎などで有名なアルクから出ている英単語帳で、「Entry・Basic・Advanced・Super」の4つのレベルに分かれているほか、TOEICや英検に特化したものまで幅広くそろっています。
英単語がリスト形式に並んでいるので暗記がしやすく、音声が充実(チャンツ、フレーズやセンテンスなど)しているので学習しやすい環境が整っています。
例文を使って学びたい!
『DUO3.0』
『DUO3.0』は560個の例文に重要単語1600語と熟語1000語が重複なしで含まれている珍しいタイプの英単語帳です。
単語を「暗記する」というよりも、実用性のある560個の例文を音読を通して単語や熟語を体で覚えていきます。
『DUO3.0』では特に音声を聴くことと音読を重視しており、この本1冊で英単語や熟語だけでなく英文法やリスニング能力も身につけることができます。
英単語をリスト形式で勉強してきた方にとって、この単語帳は初めは使いにくく感じるかもしれませんが、TOEICや英会話にも役に立つのでぜひ試してみてはいかがでしょうか。
英語長文を使ってリーディングと一緒に覚えたい!
『速読英単語』
『速読英単語』は、「大学入試問題に必要な単語と魅力的な英文の組み合わせ」を優先した、英語長文と英単語が合わさった単語帳になります。
大学受験やTOEIC、英検などの英語の試験では、語彙力だけでなく英語の長文読解力が問われます。
そのため、いくら英単語を覚えても、文章を読むトレーニングを行わなければ点数を上げることはできませんが、『速読英単語』では語彙力と文章の読解力を同時に鍛えることができるので効率よく英語を学ぶことができます。
『英文で覚えるターゲットR』
先ほど紹介した『英単語ターゲット1900』はリスト形式の英単語帳でしたが、この『英文で覚えるターゲットR』は速読英単語のように「英文+英単語」形式の単語帳になります。
基本的には『英単語ターゲット1900』に英語長文がついたようなものですが、英文に登場する単語の難易度が少し高めなのでやや上級者向けとなっています。
1冊で英語をオールマイティに学びたい
『速読速聴・英単語』
『速読速聴・英単語』は今まで紹介した英単語帳のいいとこ取りをしたような単語帳です。
単語リストのページや英文のページ、各セクションの語彙確認クイズのページなど英語学習に必要なものが全て詰まっているので、この単語帳を完璧にすることで英語力を総合的に鍛えることができます。
受験向けだけでなく、日常会話やTOEIC対策、ビジネス教養など目的別・レベル別で幅広く種類があるので、自分に合ったものを選ぶことができます。
単語帳を活用して効率よく語彙力を伸ばすコツ
反復学習で長期記憶
英単語は一度覚えただけでは長期記憶に定着しません。
そこで重要なのが反復学習です。同じ単語を定期的に何度も見直すことで脳に刺激が与えられ、長期的に記憶が固定されていきます。つまり、単語帳は1日で一気にたくさん覚えるより、一定期間で何度も繰り返し学習する方が効果的です。
英単語を毎日進めるのではなく、1週間で100語など期間内で何度も同じ単語を見返すことで、短期記憶ではなく長期記憶として定着しやすくなります。
音読やシャドーイング
単語を「見て覚える」だけでなく、音読やシャドーイングを取り入れることで、語彙を発音と共に記憶に刻むことができます。
音読やシャドーイングは一見遠回りのように思えるかもしれませんが、音読やシャドーイングを通して英語を声に出すことで英語特有の発音やリズムが身につき、語彙力だけでなくスピーキング能力やリスニング能力が向上します。
近年では、特にスピーキング能力やリスニング能力が要求されているので、DUO3.0やキクタンなど音声付き単語帳を使って音読やシャドーイングをぜひ試してみてはいかがでしょうか。
アプリや音声の活用
近年の単語帳は音声ダウンロードやスマホアプリと連動したものが多くなっています。
音声を聞きながら例文を繰り返すことで、視覚・聴覚・発声を同時に使った学習が可能となり、記憶の定着が早まります。また、通勤・通学中など単語帳を開きにくい場合にアプリを使えば、スキマ時間を有効に活用できます。
音声を活用することで正しい発音やイントネーションを習得できるので、TOEICや英検などリスニングが重要な試験の得点アップのカギになります。
紙の単語帳とアプリを併用して「どこでも学習できる環境」を作るのがおすすめです。
まとめ
「英単語帳はどれを選んでも同じ」と思われがちですが、効率的に伸ばすためには自分に合った単語帳選びが重要です。
『DUO3.0』のように例文で単語と熟語を一緒に覚えるタイプや、『速読英単語』のように英語長文を使って覚えるタイプ、『英単語ターゲット1900』のようなリスト形式で暗記するタイプなど、単語帳によって学習アプローチはそれぞれ異なります。
自分の目的やレベル、学習スタイルに合わない単語帳を選ぶと、覚えにくさやモチベーション低下につながりかねないので、単語帳選びは英語学習で非常に重要です。
今回紹介したポイントや人気単語帳の比較を参考に、自分に合った最適な一冊を見つけて効率よく英語を学習しましょう!
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