「周囲の音が聞こえるのに、自分の音は漏れない」
そんな理想を叶えるイヤホンとして人気が高いのが、SHOKZの『OpenFit 2』です。
しかし、オープンイヤー型イヤホンはイヤホンの構造上どうしても音漏れが課題になるため「周囲の人に音が聞こえてないか心配」と思う方も多いのではないでしょうか?
今回は、実際の使用感や音漏れの実験のもと、「『OpenFit 2』本当に音漏れしないのか?」という点を中心にレビュー・解説します。
オープンイヤー型イヤホンの「音漏れ問題」とは?
まず初めに、「なぜオープンイヤー型イヤホンは音漏れしやすいのか?」について解説します。
オープンイヤー型イヤホンは、一般的なイヤホンやヘッドホンと異なり耳の穴を塞がずに音を届ける構造のため、音が周囲にも拡散しやすい特徴があります。これは通勤電車の中など静かな場所では、意外と周りに聞こえてしまう原因となります。
一方、カナル型(密閉型)イヤホンは耳の中にしっかり差し込むことで音が外に漏れにくく、没入感が高いのが特長です。
このように、オープンイヤー型イヤホンは構造上の問題から他のイヤホンよりも音漏れが発生しやすくなっています。
OpenFit 2はなぜ音漏れしない?独自構造を解説
SHOKZのOpenFit 2が音漏れしない理由は、独自の「DirectPitch™テクノロジー」にあります。
この技術により、音の出力を耳の中に向けてピンポイントで届ける設計になっており、空気中への音の拡散を最小限に抑えています。
さらに、
- 耳に沿って密着するカーブ構造
- 音の方向性をコントロールするスピーカー設計
- 周囲の環境音と混ざりにくい中高域に最適化された音質
といった工夫により、「耳元だけに音を届ける」体験が実現されています。
音漏れについて実験してみた
SHOKZの『OpenFit 2』の音漏れ対策が実際にどれほどのものか実験してみたいと思います。
実験環境は以下の2パターンを用意しました。
- 静かな環境(ほぼ無音状態)
- テレビをつけた状態(生活音くらい)
また、実験に使う音声は、
- 激しめの音楽・・・Queenの『Don’t Stop Me Now』
- 英語参考書の音声・・・DUO3.0
の2つを用意しました。
そして、なるべく実際に耳につけている状態に近づけるために、イヤホンの音が出る方を下に向けて机の上に置いて実験をしています。

静かな環境の場合
音量30〜40%(聴きやすい音量)
- 『Don’t Stop Me Now』・・・ほとんど聞こえない
- 『DUO3.0』・・・ほとんど聞こえない
「静かな環境」と聞くと音漏れしやすいイメージがありますが、普段聴く音量の場合はほとんど音が聞こえず、音漏れはありませんでした。
イヤホンを耳に近づけると音が鳴っていることがわかりますが、1〜2メートル以上離れていると音が鳴っているのが全く聞こえません。
音量50〜60%(大きめの音量)
- 『Don’t Stop Me Now』・・・少し聞こえる
- 『DUO3.0』・・・少し聞こえる
静かな環境の場合、50〜60%くらいの音量だと音声が外に漏れて聞こえました。
1〜2メートル離れていても何か音が鳴っていることは分かりましたが、どのような曲が流れているわかるほどの音漏れではありません。
また、この50〜60%は、静かな環境で聴くにはうるさ過ぎるくらいの音量なので、実際にはここまで音量を上げることはないと思います。
音量MAX(音が大きすぎて装着不可)
- 『Don’t Stop Me Now』・・・かなり聞こえる
- 『DUO3.0』・・・聞こえる
音量をMAXにすると、さすがにどのような曲か判別できるくらい聞こえました。
ただ、音量MAXの状態は耳につけることすらできないほどの音量なので実用性はなく、ここまで音漏れすることはありません。
生活音がある状態
音量30〜40%(聴きやすい音量)
- 『Don’t Stop Me Now』・・・全く聞こえない
- 『DUO3.0』・・・全く聞こえない
生活音がある状態では、音量30〜40%だとどちらの音声も全く聞こえませんでした。
耳に近づけると音が鳴っていることが分かり、実際に装着するとしっかりと聴くことができますが、それ以外では全く聞こえないくらい音漏れはありませんでした。
音量50〜60%(大きめの音量)
- 『Don’t Stop Me Now』・・・ほとんど聞こえない
- 『DUO3.0』・・・全く聞こえない
音量50〜60%はそれなりに大きい音量になりますが、それでも生活音がある環境ではほとんど聞こえませんでした。
感覚的に、静かな環境での音量30〜40%の時に近い印象があります。
音量MAX(音が大きすぎて装着不可)
- 『Don’t Stop Me Now』・・・聞こえる
- 『DUO3.0』・・・少し聞こえる
音量MAXの場合、音楽の方はしっかり聞こえましたが、英語の音声は思ったほど聞き取ることができませんでした。
実験のまとめ
『OpenFit 2』の音漏れ対策は思っていた以上に優れており、一般的な使い方であれば音漏れすることはほとんどないかと思われます。
特に、車の音や話し声など音の多い屋外での使用(散歩やランニングなど)の場合、音漏れの心配はほとんどありません。
ただ、図書館などとても静かな環境の中で大きな音で聴いたり、電車など周りの音がする中で音量を上げすぎてしまうと、周囲に音が漏れる可能性があります。
『OpenFit 2』の音漏れ対策は非常に優れていますが、装着前に音が漏れていないかなど確認してから使用すると、より音漏れの心配がなくなります。
OpenFit 2はこんな人におすすめ!
音漏れしないことに加え、以下のようなニーズを持つ人にOpenFit 2は特におすすめです。
- 周囲の音を聞きながら音楽を聞きたい人
- 通勤通学中に使うため、音漏れが気になる人
- カナル型が苦手・耳が痛くなりやすい人
- 在宅ワーク中でも、周囲の声に気づきたい人
- 音読や英語学習アプリを使いたい人
特に英語学習やオーディオブックユーザーには、音漏れを気にせず集中できるので最適な選択肢になります。
デメリットはある?購入前に知っておきたい点
OpenFit 2にもいくつか注意点があります。
- カナル型ほどの低音の重厚感はない
- 騒がしい場所(電車のドア付近など)では音がかき消されやすい
- 音量を上げすぎると音漏れが生じる可能性がある
とはいえ、全体的なバランスと快適性の高さを考えれば、大きなマイナスではありません。
まとめ:OpenFit 2は「音漏れが心配な人」でも安心!
SHOKZの『OpenFit 2』は、「オープンイヤー=音漏れ」という常識を覆す革新的なイヤホンです。
独自のDirectPitch™テクノロジーにより、音を耳元に集中させて届ける設計が特徴で、これにより図書館やカフェなどの静かな場所でも音漏れの心配がほとんどなく、周囲への配慮が必要なシーンでも安心して使えます。
さらに耳をふさがないオープンイヤー型により、周囲の音も自然に聞こえ安全性も高いので、通勤中やジョギング時など日常のさまざまなシーンで快適に使えるイヤホンです。
「音漏れしないオープンイヤーイヤホンを探している」「耳を塞がず快適に使いたい」そんな人には、OpenFit 2が間違いなくおすすめです。
ぜひ一度、その快適さと安心感を体験してみてください!
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