英語学習に取り組む人の多くが「単語を覚える」「文法を勉強する」という勉強法を中心にしていますよね。
もちろんこれらの学習も重要ですが、英語をより深く理解できるようになるためには語彙力の暗記や文法の問題演習だけでは足りません。
実は、「リスニング」の量を増やすことで、リスニング力はもちろん、語彙や文法事項など総合的な英語力が飛躍的に向上させることができます。
今回は、「英語を聴くことがなぜ英語力向上につながるのか」や「その効果と具体的な学習法」、さらに「毎日継続するコツ」を紹介します!
なぜ英語をたくさん聴くことが効果的?
「英語をたくさん聴くことは本当に効果的なの?」
と疑問に思う方もいるかもしれません。
大学受験では、センター試験から共通テストに変更した際にリスニング試験の配点が高くなったものの(50点→100点)、私立大学や国公立の2次試験ではリーディング・ライティングがほとんどなので、「英語を読む」機会に比べて「英語を聞く」機会が多くありません。
そのため、「英語の勉強法=単語の暗記・文法・英文読解」となりがちです。
もちろんそれらの勉強は重要ですが、英語力を伸ばすうえで「英語をたくさん聴くこと」はとても重要です。
英語をたくさん聴くことで耳が英語特有の音やリズムに慣れ、会話のスピードについていけるようになります。
この効果は、日本語にはない発音や省略が自然と聞き取れるようになることはもちろん、リーディング能力にも良い影響を及ぼします。
リスニングの量を増やすことによって「英語を英語のまま理解する能力」が向上しますが、その結果英語の文章もいちいち日本語に訳することなく素早く読んで理解することができるようになります。
また、リスニングを通して日常でよく使われる表現やフレーズをそのまま覚えられるため単語帳で暗記するよりも実践的な英語が身についたり、ネイティブのイントネーションや発音を耳で学ぶことで自分のスピーキング力や発音改善にもつながります。
つまり、英語を聴く習慣は、リスニング力だけでなく、語彙力・発音・会話力まで総合的に高めてくれる最も効果的な学習法といえます。
英語をたくさん聴くことのメリット
1. 英語の音を聞き取れるようになる
2. 語彙力・フレーズ力が自然に増える
3. 発音とイントネーションが改善される
4. 英語を聴く耐性ができる
1. 英語の音を聞き取れるようになる
日本語と英語は音の仕組みがまったく異なります。
たとえば「r」と「l」の違い、音の省略(want to → wanna)、弱く発音される単語など、日本人にとって聞き取りにくい要素がたくさんあります。
毎日英語を聴くことで、こうした音に耳が慣れ、「単語ごとに聞き取る」から「意味のまとまりで理解する」段階へと進むことができます。
2. 語彙力・フレーズ力が自然に増える
単語帳を暗記するのとは違い、実際の会話や物語の中で出てくる単語やフレーズは記憶に残りやすいです。
特に日常表現やイディオムは参考書を読むよりもリスニングで覚えるのが効果的です。
1度で覚えようとせずに、何度も繰り返し聴いて頭に馴染ませていきましょう!
3. 発音とイントネーションが改善される
リスニングを続けると「ネイティブがどのように話しているか」が体に染みついてきます。
「発音が難しくて英語のスピーキングが苦手」という方も多いかと思いますが、これは正しい発音のインプット量が少ないことも影響しています。
英語を何度も繰り返して聴くことで「ネイティブの話す発音・イントネーション」の感覚が身につき、自分の発音や抑揚も自然に近づきます。
音読やシャドーイングと組み合わせることでさらに効果は倍増するので、ぜひ試してみてください!
4. 英語を聴く耐性ができる
英語を聴いても「何を言っているか分からない」と苦痛に感じ、すぐに聴くのを辞めてしまう方もいるかもしれません。
また、TOEICなど30分以上のリスニングになると集中力が続かないという方も多いのではないかと思います。
これらの問題も「英語をたくさん聴く」ことで解決します!
参考書や問題集の英語音声を聴き続けるのは大変かもしれませんが、YouTubeや海外ドラマ・アニメ、Audibleを使うと楽しく英語を聴くことができます。
好きなこと・興味があることと英語をかけ合わせることで、英語を「学習目的」ではなく「ツール」として使うことになり、英語の習得が速くなります。
効果的な「英語を聴く学習法」
1. 英語ポッドキャストで耳慣らし
2. 洋画・海外ドラマでリスニング強化
3. Audibleを活用
4. 英語ニュースを毎日チェック
5. YouTubeで「好きな分野」の動画を英語で見る
1. 英語ポッドキャストで耳慣らし
スマホ1つで手軽に聴けるのがポッドキャストです。
ニュース・雑談・ビジネスなどジャンルも豊富なので、英語学習だけでなく自分の興味がある情報を入手することができます。
通勤や通学の隙間時間に聴く習慣をつけましょう。
2. 洋画・海外ドラマでリスニング強化
映画やドラマは映像+状況+会話がセットで学べるため理解が深まります。
- 日本語字幕でストーリーを理解する
- 英語字幕で音と文字を一致させる
- 字幕なしでチャレンジする
映画やドラマは楽しく英語が学べる一方、会話のスピードが速い傾向があるので、すでに内容を知っている映画・ドラマを使って学習することをおすすめします!
3. Audibleを活用
まとまったリスニング時間を確保するなら、Audibleがおすすめです。
ビジネス書・小説・自己啓発・童話・英語教材など幅広いジャンルがあるため、自分の興味に合わせて選ぶことができます。
また、Audibleでは『スピードラーニング』が含まれているので、英会話に力を入れたい方にもおすすめです。
Audibleはアプリを開くだけですぐに英語を聞くことができるので、たくさん英語を聞くのに非常に向いています。
4. 英語ニュースを毎日チェック
BBCやCNNなどのニュースは、フォーマルな英語を学ぶのに最適です。
YouTubeを通して最新の時事問題に触れられるので、社会人の英語学習にもぴったりです。
ただ、これらのニュースは会話速度が速く内容も難しいので、日本語訳や英語スクリプトがある『The Japan Times Alpha』(英字新聞)から始める方が分かりやすくおすすめです!
5. YouTubeで「好きな分野」の動画を英語で見る
YouTubeではTEDを含め、英語教育に向いている動画が多数投稿されています。
金融・経済からゲーム実況まであらゆるジャンルの動画があるので、自分の興味がある内容を選んで楽しみながら英語が学べます。
英語をたくさん聴くにはAudibleがおすすめ!
英語をたくさん聴く学習法の中でも特におすすめなのが、Amazonのオーディオブックサービス『Audible』です。
Audibleは、プロのナレーターが朗読した小説・ビジネス書・自己啓発・洋書など多数ジャンルの本12万冊以上のタイトルが月額1,500円で聴き放題になるサービスです。
このAudibleには英語教材の本や英語版小説・童話だけでなく『スピードラーニング』が聞き放題に含まれているので、英語をたくさん聞く学習法に非常に向いています。
また、本や英語教材のほかにポッドキャストも聴き放題になるので、より英語に触れることができます。
スマホやタブレットにアプリを入れるだけでいつでもどこでもリスニングが可能になるので、通勤・通学の時間や家事の時間でも英語を聞くことができます。
継続のコツ:どうすれば毎日聴き続けられる?
「英語をたくさん聴く」ことは簡単そうに思えて意外と続かなかったりします。
なので、まずは以下のポイントを意識して「英語を聴く」ことを習慣にしてから量を増やしていきましょう!
- 短時間でOK:最初は1日10分から始めましょう。
- ながら学習を取り入れる:家事・移動中に英語を流すだけでも効果があります。
- 興味のあるテーマを選ぶ:無理に難しい教材を選ぶ必要はありません。好きな音楽や映画から始めましょう!
- 成果を記録する:聴いた時間をアプリや手帳に書き留めるとモチベーションが続きます。
まとめ
英語力を上げたいなら、まずはたくさん英語を聴くことから始めるのがおすすめです。
英語をたくさん聴くことで、
- 英語の音が聞き取れるようになる
- 語彙力・フレーズ力が自然に増える
- 発音・イントネーションが改善される
- 会話のスピードに慣れる
といった効果があります。
はじめは大変かもしれませんが、毎日積み重ねることで将来の大きな英語力につながります。
今日からぜひ、生活に「英語を聴く習慣」を取り入れてみてはいかがでしょうか!
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