「何度聞いてもリスニングが苦手…」
「TOEICや英検でリスニングの点数が伸びない…」
そんな悩みを抱えている英語学習者にこそ試してほしい学習法が ディクテーション(Dictation) です。
ディクテーションは聞こえてくる英語を一語一句書き取る練習法で、リスニング力だけでなく語彙力、文法力、集中力まで鍛えられる優れたトレーニングです。
今回は、ディクテーションが英語学習に効果的な理由と初心者にもおすすめの教材5選を詳しくご紹介します。
ディクテーションとは?

ディクテーションとは、英語の音声を聞いて、聞こえた内容をそのまま文字に書き取る練習方法で、リスニング力だけでなく、スペルや文法の理解、集中力も同時に鍛えられるのが特徴です。
音声の内容を正確に聞き取るため、細かな発音や音のつながり、聞き逃しやすい前置詞・冠詞などにも注意する必要があります。そのため、聞き流すだけのリスニング練習よりも、格段に細部まで意識する力が養われます。
「難しい内容でトレーニングをした方がいいの?」と思う方もいるかもしれませんが、最初は短めの文章からスタートして徐々に難易度を上げていきましょう!
ディクテーションが英語学習に効果的な3つの理由
1. 音と文字の一致が身につく
2. 集中力と精度の高いリスニング力が養われる
3. 文法・語彙・スペルの総合復習になる
1. 音と文字の一致が身につく
ディクテーションでは、耳で聞いた英語を正しく書き取る必要があります。
英語は発音とスペルが一致しないことが多く、例えば「want to」は「ワナ」と聞こえますし、「going to」は「ガナ」に聞こえることもあります。
「英単語は知っているのに聞き取れない」という方は、この文字としての知識と実際に聞こえてくる音のギャップに苦しんでいるのではないのでしょうか?
このギャップを埋めるために、ディクテーションはとても効果的なトレーニングになります。
ネイティブの発音では「音のつながり」や「消える音」が多いですが、音として聞こえたままを書き取る練習を行うことで、耳が英語の本当の音に慣れていきギャップが解消されていきます。
このように、単語単体の意味やスペルだけでなく実際の会話でどのように発音されるのかを理解することで、英語の「音」と「文字」のつながりを自然に身につけることができます。
2. 集中力と精度の高いリスニング力が養われる
通常のリスニング練習では、何となく意味がわかれば問題は解けるのでなんとなくでOKになりがちですが、ディクテーションは一語一句正確に聞き取らないといけません。
たとえば「a」や「the」などの冠詞、「in」「on」などの前置詞など、普段聞き流しがちな細かい単語まで注意して聞き取る必要があります。そのため、リスニングに対する集中力が格段に高まり、英語を細部まで正確に理解する力が身につきます。
また、英会話やリスニング試験などで「聞き返し」や「聞き漏らし」が減るようになり、正確で速い理解ができるようになります。
このように、ディクテーションは普段のリスニング練習よりも効果的に耳を鍛えられるトレーニング方法です。
3. 文法・語彙・スペルの総合復習になる
ディクテーションでは、聞き取った英語を文法的に正しく理解して書き取る必要があります。
ただ聞こえた音を並べるだけではなく、「この場面では現在形かな?」「ここは過去分詞?」と考えながら取り組むことで、文法の知識も深まります。
また、正確に書き取るためには単語の正しいつづりを知っている必要があり、ディクテーションを通して実際に書くことで実用的な単語力が身につきます。さらに、知らなかった単語や表現に出会った時に調べる習慣も身につき、語彙力の向上にもつながります。
このように、ディクテーションは単なるリスニング練習だけでなく、英語全体の基礎力を確認し、補強する「総合トレーニング」としてとても優秀な学習法となっています。
英語学習者におすすめのディクテーション教材5選
① 『英語リプロダクショントレーニング』
『英語リプロダクショントレーニング』とは、プロ通訳者の強化メソッドをベースに「英語を話す」ために必要な訓練を圧縮した4STEP方式を採用したトレーニング本です。
- クイック・レスポンスで、単語・フレーズをアクティブ化!
- シャドーイング&リピーティングで、口と耳が英語に慣れる!
- サイト・トランスレーションで、文単位で話せる!
- リプロダクションで、ストーリーを英語で伝える力が付く!
音読やシャドーイングを通して話すための英語を学ぶ本ですが、文章の難易度がそこまで難しくないのでディクテーションとしても使うことができます。
また、この『英語リプロダクショントレーニング』にはビジネス編もあるので、社会人で仕事で英語を使う方はこちらもおすすめです。
② TOEICや英検など現在使用している参考書
ディクテーションは、音声が付属しているTOEICや英検などの教材を使ってもOKです。
特に、TOEICのパート1やパート2は文章が短めなのでディクテーションを始める方にとっても適切な難易度なのでおすすめです。
③ 『DUO3.0』
『DUO3.0』は、重要単語1,600個と英熟語1,000個を560文の基本例文で学ぶことができる人気のある英単語帳です。
大学受験だけでなくTOEICや英検にも使うことができる単語帳なので、語彙力を増やしたい学生や社会人の方におすすめです。
④ 【Kindle本】音声付き英語教材(Kindle Unlimitedで読み放題)
Kindle Unlimitedには、英語の音声をダウンロードできる英語の参考書がたくさん含まれています。(先ほど紹介した『英語リプロダクショントレーニング』も読み放題に含まれています。)
ディクテーションの数をこなしたい方やなるべく費用を抑えたい方にはKindle Unlimitedは良い選択肢かと思います。
英語学習はKindle Unlimitedがおすすめ!
英会話やTOEIC、受験英語など、それぞれの目的に合った参考書が月額980円で読み放題になるので、お得に英語学習を始めることができます。
30日間の無料体験期間があるので、興味がある方はぜひ試してみてください!
⑤ 英字新聞『The Japan Times Alpha』
英字新聞『The Japan Times Alpha』は電子版・紙版で読むことができるだけでなく、英字新聞の音声や文章解説、フレーズ集など英語学習に最適なサービスが含まれています。
英字新聞『The Japan Times Alpha』では、時事英語や各分野の単語が含まれているので、単語帳や参考書の英語では学べないような「生きた英語」を学ぶことができます。
より実践的な文章をディクテーションしたい場合は『The Japan Times Alpha』はおすすめです。
<<『The Japan Times Alpha』を試してみたい方はこちらから!>>
ディクテーション学習を続けるコツ
● 完璧を目指しすぎない
ディクテーションは慣れるまでは難しく感じるものなので、最初は聞き取れなくてもOKです。
たとえ間違ってしまっても、間違えをそのままにするのではなく「どこを聞き間違ったんだろう」と聞いた音声を何度も確認することで、だんだんと聞き取れるようになります。
● 自分のレベルに合った音声を選ぶ
ディクテーション自体の難易度が高いので、難しすぎる音声を選んでしまうと挫折しがちです。
まずは簡単なものから選んで、徐々に難易度を上げましょう。
● スクリプト付き教材を選ぶ
音声だけではなくスクリプト付きの教材を選ぶことで、答え合わせと復習がしやすくなります。
海外の映画やドラマの場合、「英語音声かつ英語の字幕付き」のものは少ないので、ディクテーションをしても答え合わせをすることができません。
音声だけでなく文字で確認することで、インプット効果が倍増します。
まとめ|ディクテーションでリスニング力を根本から鍛えよう!
ディクテーションは「なんとなく聞き流す英語学習」では得られない、圧倒的な集中力と正確さを養えるトレーニングです。
ディクテーション自体の難易度が高いため最初は時間がかかるかもしれませんが、継続することでだんだんと「聞こえる英語」に変わっていきます。
この記事で紹介した教材を使って、ぜひ今日からディクテーションを始めてみてください!
コメント